私自身のケーススタディー
3か月ほど前、家族に関するハプニングが起きてしまいました。それに対応するのに、長い間ずっと苦手でほったらかしてきたものに直面せざるを得ない状況を迎えています。
考えてみれば、誰しもそういうのを一度は経験しますよね、もう逃げ場がないよ!っていう状況を。実際、セッションルームに来られる多くの方がそういう状況の真っ只中にいらっしゃいます。だったら自分をケーススタディに仕立てて、今の状況をどのようにして変えたかを説明できたら面白いのではと思って、今回のブログを書きました。
少し長いですが、ぜひ最後までお付き合いください!
苦手なのは料理を作ること
私の問題は、料理。苦手なんですよ、昔から。作るのが好きじゃないのに、長時間台所に立って、洗ったり切ったり混ぜたり焼いたり炒めたり茹でたり揚げたり蒸したり後片づけまでしたのに、作ったものを30分もしないうちにペロッと平らげられると、さっきまでの労力は何だったのか!とつい思ってしまう。しかも数時間後にはまた同じことを繰り返さないといけないなんて、理不尽すぎる。
それだけじゃない。料理を作れば必然的に食料品がなくなるから、また買い出しに出かけざるを得ないし、そのためにはこの一週間先、何を食べ、お弁当やおやつをいくつ用意しないといけないのか考えなければならないし、もう面倒くさいったらありゃしない!世の主婦たちは一体どうしてあんなにテキパキと食事の支度をこなせるんだろう。どうも私には、このスキルが養われなかった気がしてなりません。
シンガポールに越してからずっとヘルパーさんのお世話になっているので、料理に関しては遠慮なく甘えることにしました。だって、一番やりたくない、やっても疲れるだけの料理(しかも主婦だからただ働き)を仕事としてやってくれるんだもの!
でも3か月前に、家族のために決められたスケジュールに則って、栄養価の高い食事をしっかり取ることを課せられました。その時、『これを実現させるには、苦手なことを他人に丸投げするのをやめ、自分でやるしかない。』そう思って、腹をくくりました。
本当は何が問題なのか
…と、くくったものの、やり始めるまでに相当な心の準備が必要でした。
頭ではやらなくちゃと分かっていても、気が重くて腰が上がらない。あまりにもイヤだったので、守護天使、神様と宇宙にまで助けを求めたほど。神頼みですね^^;
どうしてそんなに嫌なのか?自分に聞いてみたら、ふと「怖いから」という言葉が浮かんで来ました。
一体、何か怖い?
ステップアップすること。渦中に入って手を「汚す」こと。慣れない材料を扱い、不慣れな工程に取り組むこと。味付けを判断すること。失敗すること。努力が認められないこと。
これ、あくまでも料理の話です。でも同時に人生に対するスタンスでもあるとしたら…?
いよいよ問題の本質が見えてきました。さて、持っているツールを駆使して、どこまで意識を変えられるでしょうか?
まず「習うより慣れよ」
選択理論によると、これまでの行動パターンを変えるには、考えまたは行動を変えるのが有効とされています。そこで多くの人は、まず考えを変える努力から始めますが、これってなかなか上手く行かないんですよね。
実はそれより、先に行動そのものを変える方が早い結果をもたらします。新しい行動を一定期間(約3週間ほど)繰り返し行うと、脳内に新しい神経回路が構築され、行動が習慣化してラクに(つまり余計なことを考えずに)できるようになるんですって。
なので、私も頭で考えるより、まず「体で慣れる」ことに徹底しました。
ボディコードでさらにクリア
料理に慣れるまでの間、ついでに料理嫌いがどこから来たのか、ボディコードを使って調べてみました。
いろいろ出ましたよ!例えば、親から遺伝された「人生を生きることに対する壁」、10世代前のご先祖様の影響(その人は女性で、餓えから家族を守るために労した多大な努力を誰かに認めてほしかったそう)、集合意識から取り込んでしまった主婦であることに対するネガティブな考え。
他に、ネガティブな思い込み、自分を制限する考え、先入観、偏り、ネガティブ・プログラム、思考アレルギーや料理の奥に潜む、隠された問題も追究しました。それだけでなく、料理に対するあらゆる抵抗、疑い、恐れ、ブロックや危険なども。
こうして書くと、まるで一回きりで全部洗い出したように聞こえるかもしれませんけど、実際には、いく晩もかけてセルフクリアしました。潜在意識は一度に限られた量しか明かさないので。
心理学で自分を見つめる
それに、自分でも信じられないほど、体がめちゃくちゃ疲れていました。私の回りの女性たちは皆、疲れた疲れたなんて言わず毎日当たり前のように料理できるのに、どうして私にはできないの?
それは、エネルギーの使い方に問題がありました。正直言うと、やらなくちゃいけないことが山ほどあるのに、料理が嫌いで疲れているのに、こーんなに頑張っている私はエライ!と思っていました。たけど、よくよく自分の行動を振り返ってみると、実際にやっていたのは、「エネルギーの浪費」と「悲劇のヒロインぶり」でした。
頭の中では何が起きていたのでしょう。
心の片隅には、私の家族の理想像がいくつも存在します。自分の理想的な在り方も。これらのイメージは私にとって、愛と所属、力、自由、楽しさ、生存/安心という、人間としての基本的な欲求を表します。
欲求を満たすには、いくつものイメージを実現化させる必要があり、そのために私は絶えず、色んな行動を無意識のうちに起こしています。
だけど、先ほど述べたようなネガティブな思い込みなどが邪魔すると、「痛み」から逃れるために、無意識のうちに使い慣れた行動パターンに走ってしまいます。そっちの方が楽だから。
例えば「やらずにあきらめる」「この程度でいいやと妥協する」「せかせか働いているわりには何も達成しない」「精神的に疲れて機能停止する」「大変さをアピールして家族の同情を買う」「イライラして八つ当たりする」「極端に走って自暴自棄になる」など…。
ここで自問しました。これらの行動は本当に効果あるの?こんなことをして、自分が本当に求めているもの―『料理嫌いを克服すること』―を手に入れることができるの?
いいえ、むしろ料理がますますイヤになって、自ずから目標を遠ざけるだけ。
何が変わったか
こんな行動を続けたって意味がないので、もう一度ボディコードを使って、なぜこういう行動をとるのか原因を調べてみました。
いーっぱい見つかりましたよ!いくつもの壁、誤整列、トラウマエネルギー、「生きる意欲なし」、毒素、病原体、分離・分断、憑依、ネガティブな感情などなど。
この他に、アクセスコンシャスネスのクリアリングステートメントを使ったり、体のエネルギーを調和させる波動をインストールしたり、食べ物との「償い裁判」(これはなかなか面白かった)もやったりしました。
さて、これだけのリハビリをやったおかげで、何が変わったでしょうか。
なんと、料理に対する苦手意識がなくなりました!
前はただの苦痛でしかなかった料理が、今は日常の一部に。疲れてきたら、「人に当たる」「機能停止する」「自暴自棄になる」前に、どこでエネルギーを節約できるかを考え、もっと計画的に動けるようになりました。
意識も、「生存するための食事」から「心身を養うための食事」へと変わりました。おかげで、ぞんざいだった食材の扱い方が、自然と丁寧に扱うように。(こうして書き出すと、今までの自分がどれだけ酷かったのかバレバレですね^^;)
もちろん、たまに「めんどくさー」と思う日もあるけど、おおむねポジティブに感じられるようになったのはうれしい変化です。
潜在意識について一言
ここであえて一言付け加えます。
料理に対する気持ちは変わったけど、料理の腕が上がったり、それまでの人生が180度変わったりしたでしょうか?
今の時点ではノーです。
どうして?
これまでやってきたことをよく観察すると、私がやったのは料理に対する抵抗、苦手意識をなくすことでした。それ以外のことを望むなら、それはまた別のリリースの対象になります。
なんだよ!と思う前に、ぜひ続きをお読みください。
潜在意識はコンピューターと同じで、あいまいな指示を上手く解釈できません。なので、潜在意識とワークする時は、何が欲しいのかを明確にする必要があるのです。
例えば、本当は「仕事・学校で〇〇を達成したい」「△△に対して自信持てるようになりたい」「××を治して、元気に活動できるようになりたい」という具体的な目標があるとしますね。
それらを「成功を手に入れたい」「自分に自信を持ちたい」「健康になりたい」という大まかな望みに言い換えてしまうと、筋反射テストをする時、潜在意識は大まかな答えを出してくれますが、ずばりツボを突くような答えを示してはくれません。
欲しいものとクリアしているものが一致しなければ、期待している結果を得られないのです。
すぐに変化を感じられる人と、なかなか変化を感じられない人の差は、この点に起因するのではないかと思います。
多分、変化がすぐにやってくる方は、潜在意識・顕在意識・エネルギーが全部上手い具合に揃っていて、必要なのはあと一押しだけ。反対に変化がすぐに感じられない方は、どこかでまだ誤整列が起きているのかもしれません。
では、頑張っているのに、どうしても変化が起きない場合はどうなのか。
それは「今やっていることが上手く行っていないみたいだから、別のやり方を見つけるといいかもよー」というメッセージなのだと思います。
そういう時は、立ち止まって、実際に今何をやっているのかを振り返ると良いかもしれません。そのためには、もっと素直に心を開いて、もっと柔軟に考える必要があるかもしれませんけど、そのプロセスを経て、無駄や制限を十分に外すことができれば、素晴らしい変化が待ち受けていますよ!
これで以って私自身のケーススタディーは一旦完了とします。少しでも皆さまの参考になれば幸いです。もし、私と同じく苦手を克服しなければならない状況にいらっしゃるなら、諦めないでくださいね!あなただけのギフトが必ず見つかりますから。
どうしてもヘルプが必要になったら、ぜひお気軽に声をかけてください!
最後まで長文をお読みいただいて、どうもありがとうございました。
理美